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女性美容師さんと管理職とリーダーシップ|女性美容師とサロンの幸せ研究所

佐藤友美(元・増田ゆみ)の女性美容師とサロンの幸せ研究所

キャリアを重ねる女性美容師のみなさんにとって、ひとつの大きなターニングポイントになるのは「管理職になったとき」だと思います。

いままでもいろんなセミナーで「店長になったときが一番つらかった」「自分以外のスタッフのマネジメントが難しかった」「男性スタッフの扱いに困った」といった、管理職経験者のお話を聞いたことがあります。

一方で、そのような経験を経て、「教育に目覚めた」「自分の考えを言語化できる機会になった」「会社ごとが、ちゃんと自分ごとになった」という声もよく聞きます。

全国を見渡すと、女性の割合が多いサロンが圧倒的に多いです。そのようなサロンでは、店長やマネージャーなどの管理職も女性美容師さんが担当することが多いでしょう。

女性が多いサロンの場合は、管理職といっても、みんながそれぞれ上手に役割分担をして、店長に役割が一極集中しないようにうまく仕事をまわしていることが多いと感じます。

それにくらべ、東京の表参道や銀座のサロンは、えてして男性美容師さんの割合が多いです。

入社の時点では、男女比は同じくらいだったとしても、5年たち、10年たつと男性:女性=7:3くらいになっているお店をよく見かけます。

ひとサロンに20人以上のメンバーがいるサロンでは、おもに男性がリーダーシップをとっているサロンがほとんどです。

オーナーさんに「どうしてですか?」と聞くと、たいてい、「女性は数十人のメンバーをまとめる管理職につけると、つぶれてしまうことが多いので」とか「女性には役職をつけずに、のびのびやってもらいたい」と言われます。

先日50人以上のサロンメンバーを束ねていた元女性店長の話を聞きましたが、やはり「あの管理職時代が、ほんとうにキツかった。独立したいまのお店は女性が多いので、管理職をおいていない」と言っていました。

一概にはいえませんが、たしかに、男性美容師さんが「店長」や「リーダー」、「マネージャー」の肩書きをもらうととても喜んで、より頑張ってくれる人が多いのに対して、女性美容師さんは管理職の肩書にプレッシャーを感じる人もいるようです。

ある経営者の方から「女性は、管理してほしいというと尻込みするけれど、お世話してほしいというと、率先して若手の面倒を見てくれる。女性にはお世話しやすい人数からリーダーを任せていくといいのではないか」という提言を聞きました。

もともとリーダー志向のない女性美容師さんに対しては、本人の意向や不安をしっかり受け止め、リーダーとしての訓練をつむ時間をとってあげることも大事かもしれません。

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