恋する髪の毛 vol.6(最終回) 半径5メートルの夢の実現
誰もがちょっとした
夢を持っているはずです。
それは、
わざわざ書き出すほどではなくても、
理想の生活を空想してみた時に
湧いてくるイメージで、
たとえば、
「毎朝窓際にお花を飾る」とか、
「朝にグリーンスムージーを
飲みながら英字新聞を読む」とか
女性誌に書いてあるような
ベタなことだったりして、
でも昔から
「理想の生活のイメージ」として
沁みついていたりします。
そしてそんな、
昔から思い描いていた小さな夢が、
この年になると「いつのまにか叶っていた」
という小さな奇跡に出くわすことも。
私の場合は、大昔に何かの本で
「他の美容法にお金をかけるくらいなら、
ヘアサロンに一か月に
一回必ず行った方がいい。
髪は顔の額縁。どんな絵も、
額縁しだいで決まる」と読んで以来、
一か月に一度のヘアサロン通いが夢でした。
中学生、高校生の時は、
一回に数万円弱の出費がつらくて、
「一か月に一回のヘアサロンなんて
夢のまた夢でしょ」と思っていましたが、
多少金銭的な余裕の出てきた今、
ちょうど、「一か月に一回」の夢が
叶っていることに気付きました。
このペースが根付いたのは、
ちょうど去年くらいから。
最近はヘッドスパも含めると、
一か月に二回くらいサロンに行くこともあります。
「これが私の夢です!」と大々的に
掲げていたわけでもないけれど
なんとなく描いていた叶ったら嬉しい、
小さな理想。
それが、
「気づいたら叶っていた」ことに気付いて、
もっと大きな夢だって、きっと
「気づいたら叶っていた」という地点に
行けるのではないかと思いました。
でも実は、夢が叶ったことって、
夢を意識していないと気付けないんですよね。
先日、美容師さんが、
私の髪の毛を切りながら、
「顔、細くなったね。痩せた?」
と言ってくれました。
特に痩せたとは思っていなかったのですが、
「写真だとわかりやすいよ。
自分の顔はいつも自分で見てるし、
リアルな見た目だと、気付かないんだけど、
写真に撮ると一目瞭然だから」とのこと。
たしかに、写真だと違うような…。
その時にふと思ったんです。
夢も、意外とこういうものなのかもしれないと。
叶ったことに気付かないうちに、
叶う夢もあるんじゃないかと。
だから、
実は今の自分の幸せに気付くためには
夢をひとつひとつ覚えておいて、
夢が叶っていることに気付ける
自分であることが大事ですよね。
変わり続けている人ほど、
むしろ変化に鈍感になってしまいます。
でも、時には、
昔の自分の立場から見た
今の自分に成長を感じて、
つながっている過去と未来に
想いを馳せてみてもいいかもしれません。
ちなみに、
サロンに一か月に一回行き始めたら、
自分の髪型の変化に敏感になりました。
そうすると、
ちょっとの崩れが気になって、
すぐにまた行きたくなっちゃうんです。
こうやって、自分を、
「それ無しだと落ち着かない状態」の
サイクルにいれると、
どんなことでも習慣化します。
美意識を高めるには
サロンやエステに頻繁にまずは行ってみる。
健康への意識を高めるには、
ジムに行ってみる。
無理にでも時間をつくって行くと、
また次回へのモチベーションが湧く。
そうやって良いスパイラルを
自分でつくっていくことが、
良い変化をどんどんと
呼び込んでくれるのだと思います。
※『恋する髪の毛』は今回が最終回。次回から新連載『オンナゴコロのツカミドコロ』がスタート。是非、ご期待ください。