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経営者も「親1年目」のように、一緒に試行錯誤してもいいじゃない|女性美容師とサロンの幸せ研究所

佐藤友美(元・増田ゆみ)の女性美容師とサロンの幸せ研究所

結婚後や出産後も活躍する女性美容師がたくさんいるサロンでも、店がスタートしたときは、スタッフは全員20代というケースは多かったはずです。

いまでは「女性美容師が活躍できるサロン」として取材を受けるようなサロンの経営者の方でも、はじめて女性スタッフに「妊娠しました」と伝えられる瞬間はあったはず。

よく、子どもの1歳の誕生日に、子どもの1歳、ママとパパも1歳と言ったりします。子どもと同じくらい「はじめての親業」も、年数を重ねれば板についてくるものです。最初から親のプロの人はいなくて、危ない目にあったり、右往左往することを繰り返して、そのうちだんだん子育てに慣れ、子どもと一緒に成長していくものだと感じます。

経営者の方も同じなのではないでしょうか。はじめての女性スタッフの結婚、はじめての女性スタッフの妊娠、産休、復帰を経て、どんどん経験値がたまっていきます。

「一番稼ぎ頭の女性美容師が妊娠したと言ってきたときは、頭が真っ白になって、おめでとうとも言えなかった」

「これからの経営、どうしようかとそればかり考えて、女性美容師が帰ったあとに『さっきは驚きすぎて、おめでとうも言えなくてごめんなさい』とメールした」

などという話を聞いたことがあります。いまではカリスマ経営者として離職率の低いサロンを経営している方でも、最初はパニックになるものなのだと思ったことを覚えています。

逆に、ご自身にお子さんがいて、独立する前から「女性が働きやすいサロンにしたい」と意気込んでいたため、スタッフから妊娠を報告されたときに

「それはめでたい!」
「保育園はどうする?サロンの近くのほうが働きやすいんじゃないか?」
「お客さまが多いときや子どもに熱が出た時は、俺が子どもを見てやるから心配するなよ」
と矢継ぎ早に言い、

「すみません、保育園のことはまずはダンナと相談させてください」と言われてしまったという話も聞いたことがあります。

サロンで最初のママ美容師さんが誕生したら、経営者の方も「親1年目」の気持ちで、いろいろ一緒に試行錯誤していいんじゃないでしょうか。

最初はよかれと思ってやったことが失敗したり、なかなかうまくいかないこともあるかもしれません。1年目だからそれも仕方ないことです。

けれども女性美容師さんにとっては、そっと寄り添って自分と一緒に考えてくれる経営者の方が、一番嬉しく感じるのではないかと思います。

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